【リアリティショック】看護実習と看護師の仕事との違いについて

先輩看護師に叱られている 看護学生向け

こんにちは、男性看護師のぽんじろーです。

今日のテーマは「看護実習と看護師の仕事との違い」です。

  • 「リアリティショック」ってよく聞くけど、学生と看護師では何がそんなに違うの?
  • 新人看護師になる前に、看護実習と看護師の仕事ってどのような違いがあるのか知りたい

これから看護師になる方や病棟に配属される前の新人看護師の方の中には上記のように思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

筆者も「あれだけ辛い看護実習を乗り越えたからどのようなことがあっても大丈夫でしょ」と思っていましたが、実際に病棟で仕事をしてみると、自分がイメージしていたような仕事ではなかったというリアリティショックがあり辛い経験をしました。

新人看護師の大きな悩みの原因となりえる「リアリティショック」、看護学生や看護師の方なら聞いたことある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

リアリティショックとは何ですか?という人のために説明しますと、簡単に言えば理想と現実の違いです。

「あこがれていた白衣の天使にやっとなれた!患者さんに元気になってもらえるように頑張っていこう!」と思って志高く入職した病院で、自分の実力不足にふがいなく感じたり、想像していた業務内容と違っていたりで看護の仕事が嫌になってしまったりするのです。

その原因こそ、「看護実習」と「看護師の仕事」に違いがあるからだと私は思うのです。

そこで、この記事では筆者が新人看護師だったときに感じた看護実習と看護師の仕事の違いについてお伝えしたいと思います。

この記事を読むことで、看護実習と看護師の仕事の違いについて予めイメージすることができ、リアリティショックを軽減することに繋がれば嬉しいです。

それでは、説明していきます。

筆者が考える「看護実習」と「看護師の仕事」の違いは以下のようになります。

  1. 受け持ち患者数の違い
  2. 実施する手技の違い
  3. 患者層の違い

ここからは、これら3つの違いについて詳しく説明していきます。

受け持ち患者数の違い

まず一つ目の違いは「受け持ち患者数」です。

看護実習では、大体の実習で受け持つ患者は一人に絞られているはずです。統合実習でも数名だと思われます。その一人の受け持ち患者に多くの時間を用いて、情報収集、アセスメント、ケアの実施を行っていく、という流れかと思います。

一方、看護師になれば受け持ち患者は複数名いることが当たり前で、特に夜勤となれば10~20名以上受け持つなんてこともあります。その一人一人に対して、実習でしていたような情報収集やアセスメント、ケアの実施等を行っていれば当然時間なんてどれだけあっても足りることはありません。

看護実習中にはどのように時間を使おうか計画するかと思いますが、仕事になるとどれだけ効率的に時間を使うことができるか計画することが大切になってきます。

実習中には苦し紛れに時間つぶしとして計画した「コミュニケーションをする」といった時間は本当に限られることが多いです。もちろん「意図的なコミュニケーション」は大切です。

せっかく立てた計画ですが、看護師の仕事では計画通り、なんていうことは稀です。出来たらほぼ奇跡です(笑)。大体はナースコールや排泄の介助、急変などで計画の予定変更か、後ろへずれます。だから残業になってしまうのです。最初から残業の計画を立てて行動する看護師なんて多分いません(笑)。

実施する手技の違い

二つ目は「実施する手技の違い」です。

看護実習では「環境整備」や「清拭」「移動介助」など、看護師の免許がなくても出来るケアの手技ばかり実施します。

一方で看護師の仕事は「採血」や「静脈留置針の挿入」、「膀胱留置カテーテルの挿入」など免許がなくては実施できない診療の補助業務も多いです。もちろん看護実習で行ったケアも実施します。

なので、免許があると診療の補助の業務も増えるため単純に看護実習よりもやらなくてはいけないことも多いのです。これはもう忙しくて当然と言えます。

また、新卒看護師のほとんどの方が採血や静脈留置針の挿入などは教科書では勉強しているが、演習や実技は入職して初めて実施する手技であると思います。

今となれば、そういった手技は数をこなせば慣れると思えるのですが、新人の頃は中々うまくできずに患者に痛い思いをさせてあげく結局先輩に頼って先輩の時間を割いてしまったりします。

患者層の違い

三つ目は「患者層の違い」です。

看護実習で受け持つ患者は、実習を受け入れる病院や施設が看護学生が受け持つことが出来そうな患者をピックアップしているはずです。なので比較的コミュニケーションが取れたり、温厚そうな人を受け持つことが多いかと思います。

一方で看護師になると、色んな患者の対応をしなくてはなりません。寝たきりで全身が拘縮だらけでケアのしにくい患者、急に怒ったり暴れたりする患者、認知症でおむつの中の排泄物をいじってしまう患者など、あげればキリがないくらい様々な方々がいらっしゃいます。

そういった対応の難しい患者の看護は体力的に厳しいこともあげられますが、精神的にも疲弊してしまいます。

これも少しずつ慣れてくれば、精神的な辛さは減ってくるのかもしれません。しかし私はすでに看護師を数年間やっておりますが未だに辛いと思ってしまうこともあります。仕事だと思って割り切れればいいのかもしれませんが、言葉にすることは簡単でも気持ちの部分では難しい現状があります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

この記事について、まとめると次のようになります。

  • 看護実習では一人か数名だった受け持ち患者が看護師の仕事では大幅に増える。
  • 看護実習で行ったケアのほかに看護師になれば診療の補助業務も増える。
  • 看護実習では受け持ちやすい患者を受け持つが看護師になれば対応の難しい患者も受け持つ

この記事が、これから看護師となる方や新人看護師の方の役に立てれば嬉しいです。

もし、どうしてもリアリティショックで辛い方がいれば、転職するということもありだと思います。筆者は辛い思いをしている新人看護師には転職活動をおすすめしてます。詳細はこちらの記事をご覧ください。
新人看護師で仕事が辛いと感じたら「転職活動」がオススメ【理由と方法】

それでは、また。

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