新人看護師が辛いと感じる理由【現役看護師が考察】

先輩看護師に叱られている 看護師向け
  • これから看護師になる予定だが、新人看護師の先輩が辛いと言っていたので不安
  • 新人看護師で今の職場がとても辛いけれど、何が辛いのか具体的に言葉にできない

上記のように看護師一年目は辛いって聞くけどなぜなのか知りたい方や、今まさに一年目で辛いのだけど辛い理由が自分でもいまいちピンときていない方いらっしゃいませんか?

筆者も看護師一年目のときには、様々な辛い思いをしておりました。

この記事では、そんな筆者が辛かった一年目を振り返り、新人看護師が辛い理由を考察していきたいと思います。

これから看護師一年目を迎える看護学生の方には、近い将来をイメージしておくことで、辛い思いをしたときに「自分だけではない」と思うことが出来たり、「あ!この辛さがそうか!」と自分を客観視できるようになるかもしれません。

新人看護師の方には、現在の辛さを言語化して捉えることで、自分を知ることができるようになり、ストレスの対処方法を見つけることに繋がるかもしれません。

結論から言うと、考察した看護師一年目の辛さは次の二つです。

  • 人間関係による辛さ
  • 業務による辛さ

では、ここからは考察の詳細をしていきたいと思います。

人間関係による辛さ

人間関係の難しさは、これまでであっても誰でも一度は経験したことがありますよね。

看護師になると、この人間関係が一気に増加します。

そして人間関係が増加して複雑になる上に、ほとんどの新人看護師は病院という閉鎖的で逃げ場のない環境に身を置くことになるのです。

一般的なサラリーマンはあくまでイメージですが、会社に勤務していても、営業だったり、外勤だったり、ランチに出かけたりすることがありますよね。

しかし看護師には、研修も基本院内で、休憩時間も外に出る人はほとんどいません。

想像するだけで嫌ですよね。

そして、それに加えて看護師一年目だからこそ辛い人間関係の悩みがあるのです。

その人間関係とは次のようになります。

  • お局看護師
  • プリセプター
  • 同期

では、なぜ辛いと感じるのか解説していきます。

お局看護師

言わずと知れた「お局看護師」という存在。

ひたすら他人の仕事に文句を言ったり、口の割にはナースコールをとらなかったりする、年配看護師に多い傾向にある方々ですね。

見たことのない人には、もしかしたら都市伝説なのかもしれませんが、本当にどこにいっても逃げられないのではないかと思うくらい大体の病院にいます

お局看護師の言っていることは正しいこともありますが、正直、古い考え方が多いです。もし仮に正しいことを言っているにしても伝え方が悪いことには変わりはありません。

そして、お局看護師の中でも嫌なのは、全員に対してではなく、特定の人をターゲットにするタイプです。

特にそのターゲットは新人看護師に向けられやすいのです。

新人看護師は自分の知識や技術が不足しているのは分かっていて何も言われなくても落ち込むことが多いんです。それなのにも関わらず、間髪入れずにお局看護師は鬼の形相で注意くるのです。

当然ですがお局看護師の言っていることが正しいにしても間違っているにしても、立場もそうですし、新人看護師は知識不足や看護観が定まってないことから、言い返すことは難しいんです。

そりゃ辛いに決まってますよね。

プリセプター

プリセプターというのは、一年目看護師の世話係のようなものです。それだけ聞くと味方になってくれそうな存在ですよね。

それはその通りで、もちろん心強い存在なのですが、これもかなり運の要素が強く、人によるところが大きいのです。

優しいプリセプターや、指導の上手な先輩看護師がプリセプターになればそれはこれ以上ありがたいことはありません。

しかし、問題なのは、自分に合わない先輩看護師がプリセプターになったときです。

放置するだけならまだマシで、ひたすら怒るだけな方、お局と一緒に悪口を言う方も中には存在します。特にお局看護師自体がプリセプターなんてことになってしまったら、本当に最悪です…。

プリセプターは世話係なだけあって、一年目のときには、かなり大切となる人間関係の一つですから、このプリセプターが自分にとって嬉しい存在か、嫌な存在かで、一年目看護師のQOLに大きな差が出てしまうのです。

だからこそ、このプリセプターとの人間関係は出来る限り良好に保てるように注意する必要があるのです。

同期

『同期』これはもう言わなくても大切な人間関係であることは分かりますね。

同期という存在は、一年目看護師として、これ以上自分の味方として嬉しい存在はいません。

筆者も看護師一年目にいた病院はとっくに退職しておりますが、そのときの同期とは今でも連絡を取りあっています。

では、なぜ同期が人間関係による辛さにつながるのか疑問に思われた方もいるでしょう。

その理由が、『同期と比べてしまう』ということにあります。

同じ専門職である看護師で、人の役に立ちたいという気持ちが強いからなのでしょうか、どうしても他の同期の仕事がどの程度できているのか比べてしまいがちになります。

同期は採血自立してるのに…。とか、同期はもう夜勤に入っているのに…。とか、そんなことを考えてしまうのです。

人と比べる必要なんてないことなのですが、上述したお局看護師やプリセプターが「他の同期は出来てるのに!」なんて言葉を使う人もいます。そうなると気にならずにはいられなくなってしまいます。

とても自分に近しい存在なだけに、心の救いとなるときには本当に助けられるのも事実ですが、どうしても自分や他人が比較対象に勝手にしてしまうことで悩みの種となることもあるのです。

業務による辛さ

看護師の業務は、体験した人にしか分からない、としか言いようのないくらい新人の想像を絶する辛さがあります。

「あの辛い看護実習を乗り切ったんだから大丈夫だろう…。」なんて思って看護師デビューする方も少なくはないでしょう。私も思ってましたし…。

しかし、看護学生が実習で体験する辛さとは全く違います!

「看護学生の実習はレポートによって睡眠時間を削られる」とすれば

「看護師の仕事は体力と精神力を削られる」ことになります。

その辛い原因を筆者は次のように考えます。

  • 業務の時間が長い
  • 業務の内容が過酷
  • 業務の量が多い

では解説していきます。

業務の時間が長い

新人看護師の業務時間は長くなる傾向にあります。

その理由は次の3つがあげられます

  1. 情報収集に時間がかかる
  2. 仕事に慣れていないので業務に時間がかかる
  3. 看護記録の記載に時間がかかる

「情報収集」は就業時間前にするのが業界の暗黙の了解のようになっています。新人看護師は情報収集に慣れていないため、先輩看護師よりも早く来て情報収集をすることになります。酷いところでは就業開始時間の1時間以上前に来ることが慣習化しているようなところもあります。結果として新人看護師は少しでも長くとりたい朝の睡眠時間を削られます。

「業務」に時間がかかることは、言うまでもないかもしれません。忙しい病棟だと、先輩が自分の業務に追われてサポートしてくれなかったり、自分から協力をお願いしづらい雰囲気のこともあります。その結果、就業時間内に業務が終わらないということになってしまいます。

「看護記録」についても、やはり慣れないうちには時間がかかってしまいます。病院によって、電子カルテのシステムも違えば、記載方法も違います。ただでさえ業務が終わらないのに、いざ看護記録をしても時間がかかるのです。

そして、何より良くないのが、それらの時間外労働に残業代を申請できなかったり、明らかに短く申請しないといけない、いわゆる「サービス残業」とすることが半強制的になっている職場か多いことです。中には1年目は基本的に残業代を申請してはいけないとされていることすらあります。

業務の内容が過酷

業務の内容も看護実習で体験していたものとは大きく変わります。

看護実習では、学生の安全性や学びやすさを考えた患者が選択されていたのだと実感できるような患者の相手もしますし、さらには受け持ち患者数も増えます。

認知症の患者では5分おきにナースコールを押す人もいますし、暴言や暴力を振るわれることもあります。

トイレの介助や、おむつ交換といった身体疲労に直結する業務も多いです。

さらには点滴や採血、膀胱留置カテーテルの挿入といった看護師免許がないと実施が出来ない業務も増えます。あげていったらキリがないくらいの多義にわたる仕事があるのです。

看護師免許を取得したからには責任を伴うことも精神的な苦痛の一つとなるでしょう。

看護師をすると決めた時点でそれらは覚悟していた方も多いと思いますが、その方々の想像以上であることはほぼ間違いないと筆者は思います。

業務の量が多い

看護実習では、実習中のケアの時間は多くなく、人によっては時間を持て余してしまっていた人もいることでしょう。

しかし、看護師になってからの業務はそうではなく、人によっては就業時間近くや就業時間になって看護記録を書き始めるまでほぼ座っている時間がないこともあります。

看護実習で行っていたケアに加えて、看護実習では免許がないため実施できなかった処置やケアもあります。それを受け持ち人数分行う必要があると考えれば、イメージしやすいかもしれません。想像するだけで業務量は多いことが分かりますね。

また、時間がかかるものとしては、「入院対応」があげられます。

ベッドを用意して寝かせるだけ、なのであれば楽なのですが、そういうわけにも行きません。

患者・家族の対応のほかに、入院生活の説明や必要書類の記載(これが結構多い)、カルテに情報の打ち込み、看護計画の立案、等々かなりの時間を割きます。

入院対応が厄介なのは、予定入院なら、受け持ち人数を調整したりして業務量を調整することもできますが、緊急入院の場合にはそうもいかなくなるからです。

上述しているように、病棟は平常運転でも結構忙しいのです。ここに緊急入院が入るとなると、看護師同士が空気の読みあいや管理職やリーダーからの指示に怯えることになります。

「…どうか自分にだけは入院の指示が来ませんように」と、どの看護師も願うものです。

願い叶わず緊急入院の対応を指示されたときには、ほぼ残業を覚悟しなくてはなりません。ましてや新人看護師で慣れていないうちは、当然ですが時間がかかります。

他にも「指示受け」や「カンファレンス」「家族からの電話対応」「検査介助」などやらなくてはならない業務や、時には「それ看護師の仕事!?」というような、病院の便利屋かと勘違いされてそうな細かい業務まで多々あります。

繰り返しになりますが、とにかく看護師の業務量は多いのです。

まとめ

この記事のまとめです。

『人間関係』では、業界でも有名な「お局看護師」をはじめ、「合わないプリセプター」「比較してしまう同期」によって辛くなる。

『業務』では、慣れない情報収集や看護記録のせいで「業務時間が長い」、看護実習と比較して「業務内容が過酷」で、受け持ち人数が多く様々な業務内容があり「業務量が多い」ことから辛くなる。

これらの辛さの対処法は、人それぞれだと思います。

その対処法の中でも筆者個人としておすすめなのが、『転職活動』です。これは決して「転職すること」が対処法として良いことだと述べたいのではありません。『転職活動』をすること自体にメリットがあると考えるからです。詳しく知りたい方は、次の記事を読んでいただければと思います。
新人看護師で仕事が辛いと感じたら「転職活動」がオススメ【理由と方法】

この記事を読んで、これから看護師になる方が業務のイメージができたり、辛い思いをしている新人看護師の方が自身が感じている辛さについて理解することに繋がればうれしいです。

この記事をお読みいただきありがとうございました。

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